国土交通政策研究所(報告書概要)
要旨をさらにまとめるとこんな感じでしょうか。
LCC の地方低需要路線参入への期待
- 2014年末で、LCCの地方路線は2204便/月、LCC全体の便数の約43%
- 2000年代にFSCが撤退した69路線のうちLCCにより6路線が復活
- FSCとLCCの価格差は幹線より地方路線で大きい
3空港(新千歳、松山、大分)への LCC参入による経済波及効果
- 新千歳空港のLCC誘発需要による北海道への波及効果 約70億円/年
- 松山空港のLCC誘発需要による愛媛県への波及効果 約7億7千万円/年
- 大分空港のLCC誘発需要による大分県への波及効果 約9億6千万円/年
国際線LCCの外国人旅客による経済波及効果
- 茨城空港の国際線外国人旅客の茨城県への波及効果 約5億3千万円/年
- 高松空港の国際線外国人旅客の香川県への波及効果 約3億7千万円/年
地方空港へのヒアリング調査
- LCCの就航により、入込客の増加のみならず、個人客・若年層の利用者の増加等の客層の変化がみられる。
- 客層の変化に伴い小規模宿泊施設の利用者増やツアーでは立ち寄らない地元の商店街・飲食店への客の増加が見られた(特に奄美大島では顕著)。
- LCC就航先の地方は個人客への対応体制を整える必要がある
まとめ
要はLCCは新たな需要を生み出して、地方に好影響を与えているということでしょう。とは言え、儲けが出ていないLCCもある訳で、ちょっと複雑ですね。
先日、奄美大島に関する調査研究が公表されたばかりなので、読まれた方もいるはず。
LCC参入による地方路線活性化と地域経済への影響~奄美大島の事例紹介~(PDF)
個人的にはもう少し就航地が増えて奄美のような例が増えると良いと思っておりますが、よほど需要があるのか成田-新千歳線等に集中。夏はLCC3社で片道15便だったでしょうか。
今年は新路線がもっと増えて地方が活性化すると良いですね!