イージージェットがA320neoを100機購入する計画を発表!日本にイージーは生まれるか!?

以前のニュースですが、イギリスのLCCイージージェットがパリ航空ショーで、エアバスA320neoを100機とA320を35機購入すると明らかにしました。


LCCと言えば、737-800とA320が有名ですが、実はイージージェットはA320よりも一回り小さいA319を138機、A320を50機程度運用しています。メインはA319なんです。
A320が180席に対し、A319は156席。
座席が少ない機材をなぜイージージェットは使っているのか。

それは空席を少なくし、少ない燃料で効率よく飛ばすため。

180席を売り切るよりは、156席を売り切る方が簡単なのはあたりまえ。
180席で8割の搭乗率を目指すと144席売らなければなりませんが、それよりは156席で144席を売るほうが搭乗率が高くなり、1席あたりのコストは少なくなります。

またA319はA320に比べ機体の重量が軽く、A320に比べ燃料費がかかりません。

もちろん、A320で常に180席が売れれば問題無いですが、空席があるくらいならA319で運用するほうが効率的です。



A319は他のLCCも運用しています。
ドイツのGermanwingsやアメリカのSpirit Airlines。どちらも30機程度運用しています。Germanwingsに至っては全機がA319です。

もちろんイージージェットが世界で最もA319を運用しているエアラインですが、150人前後の搭乗率が見込めるA319はLCCにとって魅力のある機体の一つなのかもしれません。



さて、そんなイージージェット。A320neoの購入を決めたのは良いんですが、最もイージージェットの株を所有しているSir Stelios(ステリオス卿)はご納得してないようで。もっと利益率を上げてからにしろ!配当を上げてからにしろ!って仰ってます。

ま、この方は投資家ではなく、イージージェット及びイージーグループの創設者にして、30%以上の株を所有するまさにイージージェットの親玉。
CEOや社長といった職からは既に外れておりますが、未だに絶大な力を持っております。

ちなみにイージージェットは1995年にリースの737-200を2機2路線で運行を開始。
この時のステリオス卿の年齢は28歳。
まさにベンチャー企業。

それが今やヨーロッパ第2のLCCにして、190機、135の都市を結ぶ巨大な航空会社と成長しました。

なぜか日本はエアアジアのトニーがLCCの成功者として有名ですが、アメリカにもヨーロッパにもLCCで成功した人たちはかなりいます。

ただ、28歳という若さでエアラインを立ち上げたのは、この人くらい・・・だったかと。
大学の講義で教わったのに忘れましたwww

日本ではこういうエアラインは出てこないでしょうね。



10年程前からの規制緩和に始まり、今のアベノミクス。この分野の規制緩和が始まらない限り、日本ではトニーやステリオス卿のような人間は出て来ません。

この国は、交通に関するありとあらゆる分野が既存の会社・国の利権となっており、様々な規制があります。
どんなにエアラインが頑張ってもコストは他国に比べ高いまま。

海外のLCCはイージーのようにベンチャー企業なんです。
にも関わらず、この国では2つの巨大な会社のうち、どちらかにつかないとやっていけない。



エアアジアジャパンが撤退した理由の一つに、この高コストというのがあるでしょう。
マレーシアの2倍とも言われるコスト。そりゃあ撤退してもおかしくない。



正直、世界で一番航空券を高く買ってる国は、日本です。
どんな講師や教授も、日本が一番高い!と断言。
自分も同感です。日本は本当にヤバい。
LCCに限らずね。



結局損をするのは日本人。他の国よりも高い値段で飛行機に乗って、いいカモですねwww

ANAやJALも、自分達の不利益にならない程度にピーチやジェットスターを運行して、本気のLCCをこの国でやろうとは思ってないと思いますよ。
適度に安く、おしゃれな感じでねw

これが日本のLCC。この国にイージーやライアン、エアアジア、サウスウエストは生まれない。

空の世界といいますか、航空業界・航空行政について久しぶりに友人とメールをしたら、そんなことを思ってしまいました。