ドアは手動なのにシートにモニターが設置されているイギリスの列車

鉄道発祥の地、イギリス。
しかし車両の老朽化が進み、そろそろ更新時期にきている車両も数多くあります。

そんな老朽化している車両に変わって2017年から運行を開始するのは日立が製造するクラス800。
 
日本でも話題になったのでご存知の方もいるでしょう。

じゃあ、その老朽化している車両って何よ?
というわけで、今回はその交代する車両をご紹介。

その名もインターシティー125と呼ばれる列車。
正確には編成の両端がクラス43ディーゼル機関車、その間にマーク3と呼ばれる客車が組み込まれている列車。

ディーゼルなのに、最高時速は時速125マイル、時速201km。
初期の新幹線並。

でも色々とアナログ。

手動のドア

車両の両端にはドアがあります。
しかし全てのドアが手動。

外側から開ける時はドアノブを回す。
内側から開ける時は?
ドアノブ無し・・・・・・。じゃあどうやって開けるのよ!?

なんと窓を開けて外側のドアノブを操作。
窓とドアノブの位置が離れているので、ある程度窓から体を乗り出さないと開けられません。

完全に停止する数秒前にドア上部にあるライトが点灯するので、点灯後ロックが解除。
後はドアノブを回せば開けられます。

ちなみにこの窓、時速200kmで走っている最中も開けられます。
風の音を聞くだけで少なくとも普通の速度では無いことがきっとわかるはずw
危険ですので手を外に出したりはやめましょうw
夏なんかは開けっ放しだったりするので締めてあげると紳士的。

方向幕が無いから紙

行き先を教えてくれる方向幕が車両に無いため、行先が書かれた紙を窓に張り付いています。
毎回終着駅でスタッフが張替え。

座席指定もアナログ。
自由席車両と指定席車両が分かれていないため、全ての車両に指定された席と指定されていない席が混在しています。
シートの上に紙が刺さっていれば、その座席は指定済み。
刺さっていなければ、誰でも座ってOK。
この紙もスタッフが終着駅で交換。

紙を印刷してシートに刺す必要があるので、当日の座席指定は基本的に不可。

でもシートにはモニター

どんだけアナログなんだよ!と思いきや、1編成に付き数車両はモニター付き。
まるで飛行機。
テレビや映画、ニュース等が見れます。

個人的に好きなのはマップ。
現在位置表示をしてくれるマップです。
これを見れば今どこにいるかが一目瞭然。
まあスマホとかで直ぐ見れますけどw

速度もでるので、時速200kmで走っている瞬間もすぐ分かります。
これもスマホでわかるなんて意見は無しでw

モニターが無いシートには安全のしおりが。ここでも飛行機。
緊急時の脱出方法等が書かれています。

モニターでも見れるので、モニター付きの車両でも安心。

どこで乗れるの?

オススメはロンドン・パディントン駅を発着するファーストグレードウェスタン線の列車。
パディントン駅はロンドンでも最もインターシティー125を見ることが出来る駅なので、乗らなくても音だけで時速200kmを出すディーゼルの音が体感できるでしょう。

この路線は最初に日立の車両が導入される予定でもあるので、数年後は新旧の列車を同時に体験することが出来るかもしれません。