Aviation Wireの記事なんですが、なかなか興味深いので。
エアアジア・ジャパン、4月の利用率56.4% 代理店販売強化とウェブ改善急ぐ
既に、ゴールデンウィーク中の利用率については、以前まとめています。
その中で、エアアジアがやたら低いという事を書きましたが、それに関する言い訳といったところでしょうかw
まず、4月の利用率がこれだけ低い理由。
学生の利用増加により2月と3月は70%後半から80%を超える日が続いていたとした上で、年度始めという観光客の利用が少なく閑散期に近い時期だったことが低迷した理由の一つ
と言っておりますが、いくら日本が欧米よりも休みが取りにくいといっても、年度に関係なく仕事をしている人もいれば、働いていない人、様々な人が現代の日本にはいるわけで、「年度始め」だけが理由の一つではない。副社長の仰るとおり。
理由としては、日本におけるLCCの知名度の低さや、全路線がジェットスターと競合している故、もしかしたらジェットスターに奪われている可能性も?と、理由は多岐にわたるでしょう。
さらに、ゴールデンウィーク期間中の搭乗率の低さ。
1日あたり、各便あたりの搭乗率はわかりませんが、唯一ゴールデンウィーク期間中は1日毎の利用率がわかっています。
一例を上げると、成田・名古屋着の国際線利用率は
4/26: 28.9%
4/27: 29.3%
4/28: 33.5%
低い日だけ、取り上げてもあれなので、ゴールデンウィーク一覧を。
やはり30%前後という数字は異常でしょう。
中部路線は、名古屋中心部からの利用と比べて名古屋周辺部に対しての宣伝が行き届いていなかったと分析
ということですが、そもそもソウル線にそこまでの需要があったのかが疑問です。
だいたい、名古屋はアウトバウンドの需要があっても、インバウンドの需要が無いでしょう。
さて、エアアジアでは利用率UPの対策として、代理店販売の強化とウェブサイトの改善を予定しています。
まず、代理店販売。10代は「高速バス利用と同じ層」だかなんだかで、他の層よりも代理店経由での予約が多いそうで。そうなんですか?
みなさん、エアアジアはエアアジアのホームページで予約しないんですか?
意味がわかりませんねw
ま、いずれにせよ、エアアジアは今後、代理店経由での販売にを強化していくようです。
そして、ウェブサイトの改善。
使いづらいですか?決してそんなことは無いと思うのですが。
だいたい、世界のLCCにはエアアジアよりも遥かに使いづらいホームページとかありますけどね。
しかもエアアジア・ジャパンよりは利用率が上です。そんなに使いやすくないと、お客が来ないんですか?
代理店での販売や、ウェブサイトを改善しないと、LCCの利用率が上がらないなんて、日本は非常にやり難い市場ですねwww
さて、東南アジアでは、「エアアジア=圧倒的な安さ」なわけですが、日本においては、価格はもちろん様々な点でジェットスターに負けてますね。
ジェットスターは
・最低価格保証や毎週のように行うセール
を筆頭に
・那覇でLCCターミナルを使わない
・webチェックイン時に座席が決められる
・機内に飲食物の持込が可
・便数が充実
などなど、エアアジアよりも利便性で上です。
個人的には競合路線で同じ価格であれば、ジェットスターを選びます。
もちろん、日にちやフライトによっては、エアアジアの方が安い場合が多々あるのですが、「圧倒的な安さ」ということはありません。
本来、エアアジアの強みは「安さ」であったはずですが、正直そこまでの安さが日本では浸透していないでしょう。
本国ではよくあるFREE SEATや49リンギットに相応するセールが、日本では各路線の就航時にある程度で、ここ最近は見かけません。
そんなに搭乗率が低いなら、出発間際に1000円でも2000円でも良いからセールで売り切ってしまえばいいのに。空気を運ぶより、1000円でも2000円でも儲かった方が良いはず。
実際、競合のジェットスターはラッキーフライデーセールで、よく間際のフライトを売っています。
エアアジアCEOのトニー・フェルナンデスは、エアアジア・ジャパン設立前に日本に来て、国内線航空運賃の高さに驚いていましたが、今や利用者がエアアジア・ジャパンの低迷に驚いてしまいます。
今一度、「安さ」というのをアピールすれば、利用率は必ず上がるのではないかと感じていますが、どうでしょう?