ピーチが航空券代金補償保険の販売開始も期待外れの中身とは?他国のLCCが提供している保険と比べてみる

ピーチが航空券代金補償保険を始めたというので中身を見たら、期待外れ・・・・・・。
2月下旬より始まる航空券代金補償サービス、その名も「Peachチケットガード」
料金は、保険料は代金の約1割を予定しているということで、5000円のチケットだと500円程度の予定。

どんな補償内容かと言うと
(1)ご自身が病気となり、航空機に搭乗できなかった。
(2)同乗予定の妻が病気となり、ご自身も航空機の搭乗を取り止めた。
(3)仕事で宿泊を伴う出張を命じられ、ご自身が予定していた航空機の搭乗を取り止めた。
(4)親が急に入院し、ご自身が予定していた航空機の搭乗を取り止めた。等々
上記なような理由で飛行機に乗れなかった際、航空券代金が補償されるというもの。
決して飛行機が欠航したり遅れたからといって補償金が出るわけではありません。



さて、LCC先進国ではどのような保険があるのでしょうか。
まずはイギリス。保険といえばイギリスですからねw

英国最大のLCCであるイージージェットでは、全てのフライトにオプションとして保険を追加することができます。
英国国内線の場合、その費用は7.50ポンド(日本円で約1300円)。
補償内容は日本で言う海外旅行保険の国内版といったところでしょうか。特に欠航や遅延等の補償が充実しています。
搭乗予定のフライトが出発遅れの場合は12時間毎に35ポンド(約6000円)、さらに出発が遅れたために旅行を取りやめる場合は最大5000ポンド(約85万円)まで補償されます。
もちろん、ピーチのように空港までの移動の際、電車の遅れ等で飛行機に乗り遅れてしまっても補償されます。



続いてジェットスタージャパンではなく、本国ジェットスターのオーストラリアの保険。
12.95ドル(約1200円)です。
こちらも通常の保険ですが、欠航時などの補償が充実。
画像にもある通り、フライトが欠航時は最大5000ドル(約45万円)、到着遅れによる結婚式やスポーツイベントに間に合わなかった場合は最大750ドル(約7万円)まで補償されるという内容。



既にLCCが公共交通機関として確実な地位を得ている国では、航空券予約時に保険をオプションとして付けるのは至って普通のこと。
某大手LCCでは保険を「いらない」と選択すと「本当に良いんですか?何も補償しませんよ?良いんですね?」としつこく聞いてきますw
航空会社も保険のお陰で、欠航したからと言って客から怒鳴られることもありません。保険でどうにかしてください、と言えばいいだけ。逆に保険に入っていない客はどうしようもないのですがw

掛け金それほど高くなく、どの国でも1300円前後で申し込むことができます。

一方のピーチはあくまで航空券の代金が返ってくるという仕組み。
しかも航空券代金の1割。



何故かLCCの負の部分が強調される日本。メディア側にも問題がありますが、こういった補償を率先して導入しない航空会社側にも疑問が残ります。
日本でこういった保険が導入できない法律上の問題があるのでしょうか?自分は法律のプロでは無いのでまったくわかりませんが、ピーチやジェットスターの定時運航率を見ると、ビジネス上は十分利益がでる保険だと感じます。

日本では一部クレジットカードで国内の旅行保険が付帯しているので多少なりと遅延・欠航時の補償が可能ですが、一般的ではありませんし。

日本のLCC、まだまだですよ。