*以下の情報は10月10日にアエロフロートのCEOヴィタリー・サベリエフ氏が記者に語った情報及びアエロフロートが提供した情報が元になっています。
設立される航空会社名は「Dobrolet」。以前、貨物専門航空会社Dobrolet Airlinesとしてモスクワを拠点に運航していた航空会社の名前をそのまま使うようです。
Dobroletは日本語で「良いフライト」という意味です。
計画では現在の一般的な価格よりも40%安い料金を提供し、サンクトペテルブルク・サマーラ・エカテリンブルクを含む国内数都市を結ぶ予定です。
また、2016年までにイスタンブール・キエフ等の国際線にも就航を予定しています。
現在ロシア及びCIS諸国では年4%以上も旅客数が増えており、アエロフロートは今後もこのロシア及び周辺諸国で航空需要が高まると予想しています。
まずは今後2年間で約100億円の投資をし、まずは737-800型機8機をリースする予定です。
現在計画している路線はロシアでも人気があり需要が高い路線のため、現在の価格より40%も安ければ間違いなく需要はあると予想しています。
尚、同社が導入する737-800型機は189席仕様でリクライニングが出来ないシートの予定です。
Dobroletは今のところロシアで唯一のLCCとなるようですが、2011年まではAvianovaとSky Expressという2つのLCCがありました。
しかしどちらも採算が取れず、2011年の同時期に運航を取りやめました。
2012年以降、ロシア以外のヨーロッパのLCCもロシアを注視しており、先日就航したイギリスのLCCイージージェットのロンドン-モスクワ線はとても注目を浴びました。
ハンガリーのLCCウィズエアーも2013年9月よりブダペスト-モスクワ線に就航しています。
ヨーロッパではLCCがありとあらゆる路線を網羅し飽和状態になりつつあるため、まだ路線の少ないロシア及び周辺国をLCC各社は狙っているとも言われています。
そう考えるとロシアを代表するフラッグキャリアとしてアエロフロートのLCC設立は必然だったかもしれません。
ヨーロッパのレガシーエアラインで傘下にLCCがある会社は
・エールフランス・KLM-Transavia
・ルフトハンザ-Germanwings
・IAG(BA・イベリア)- Vueling
など。今はレガシーエアラインもLCCに力を入れており、短距離線を中心に積極的に自社運航から自社傘下のLCCへ運航をシフトさせています。
一方、LCCへの対策を怠ると、レガシーでも倒産する場合が。2012年にハンガリーのフラッグキャリアであったマレブハンガリー航空が倒産したのが例です。
その後ハンガリーはウィズエアーとライアンエアー、2社のLCCが同国発着路線の大半を占めています。
近いうちにさらなる発表がアエロフロートからあるということなので続報に期待です。