エアアジア・ジャパンの就航から3月までの利用率がやっぱり低い。

ANAホールディングスの平成25年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)に、エアアジア・ジャパンの就航から2013年3月までの利用率が記載されてました。


エアアジア・ジャパン㈱は、成田空港を拠点とし、8月から国内線、10月から国際線にそれぞれ就航しました。本年3月には、中部空港を第2の拠点として福岡線に就航しました。本年3月末日現在、エアバスA320型機を4機保有し、成田=札幌・福岡・沖縄線、中部=福岡線の国内4路線及び成田=ソウル(仁川)・釜山線の国際2路線に1日当たり計20便を運航しております。当期における輸送実績(8月1日~3月31日ま
での実績)は、国内線で旅客数は34万人、座席キロは599,417千席キロ、旅客キロは382,827千人キロ、利用率は63.9%、国際線で旅客数は6万人、座席キロは113,384千席キロ、旅客キロは70,150千人キロ、利用率は61.9%となりました。 
と、いうわけで、エアアジア・ジャパンの利用率は国内線が63.9%。国際線が61.9%となっています。

いやー低い。低いですね。

エアアジアは所謂ドル箱路線にしか就航していないにも関わらず、60%台とは。

LCCでは一般的に80%の利用率が無いと厳しいと言われてますが、以前大学で調べた時にエアアジアは7割でも十分利益が出ると予測できたのですが、それでも60%台は厳しいですね。

正直、ジェットスターも同レベルかと思います。60%台ですね。
ピーチはもう少し上でしょう。でも80%はいっていない程度。

この利用率の低さは次回記事にするとして、JALの決算短信を見てみると、
当社は、豪ジェットスター等と設立したLCCであるジェットスター・ジャパンへの出資を行っており、同社を持分法適用会社としております。現時点ではLCCによる影響は想定の範囲内に収まっておりますが、今後の内外のLCCとの更なる競争激化が強い料金の引き下げ圧力をもたらす可能性があると共に、当社グループの航空便から同社を始めとするLCCへの旅客流出等が大きく発生した場合には、当社グループの対LCC戦略に影響を及ぼし、当社グループの経営及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
うーん、対LCC戦略ということは、LCCとは一線を画する方針の様子。
今や世界の大手航空会社は、LCC並の価格やLCCと同じようなスタイル(預け荷物の有料化)等で、頑張ってるというのに、考え方が古いというか甘いですね。
そして想定の範囲内ということですが、どこまで想定してるんですかねw

もう、主要幹線以外はLCCに任してしまえば良いと思うんですが。
そもそも、羽田と地方都市を結ぶほとんどの路線はJALエクスプレスというLCCモドキに運航させてますからね。
あれほど中途半端な航空会社はなかなか無いですよ。



と、言いたいことを書いてみましたが、利用率が上がらない要因の一つとしてFSAからLCCへの流れが少ないことです。

常々言っていますが、普段飛行機を利用しない方達がLCCのおかげで確実に飛行機に乗るようになりました。

しかし、それが今の利用率なんです。あとプラス20%欲しいんです。

そこは、今ANAやJALを使っている層から奪う必要があります。

結局、JALやANAの高い値段でも日本人は利用するし、そっちのほうが安心・便利だと思う層が、他国にくらべ多いと思います。だからLCCに流れないんですよ。他の国だったら、簡単にLCCに流れますからね。

もちろん、LCCを使いこなしている層もいるんですが、まだまだ少ないです。

これから徐々にLCCの就航する都市も増え、認知度も上がり、確実に利用者は増えるとは思いますが、どこまで伸びるか。

日本の特殊な市場に、どこまでLCCがシェアを伸ばすか見ものです。